2026.06.30
子育てについて

ダンスで自己肯定感アップにつながる?成功体験が子どもを変える理由

ダンスで自己肯定感アップにつながる?成功体験が子どもを変える理由

「うちの子は自分に自信がなく、新しいことに踏み出せない」「人前で発表するのをいつも怖がっている」そんな子どもの様子を見て、どうすれば自己肯定感を育てられるか悩んでいる保護者の方は少なくありません。

自己肯定感は、子どもが困難にぶつかったときに立ち向かう力の源であり、人間関係や学習意欲にも深く関わる力で、日常の経験の積み重ねによって育てていくことができます。

本記事では、自己肯定感が子どもの発達においてなぜ重要なのかを解説するとともに、ダンスが自己肯定感の育成に効果的とされる理由を具体的な場面とともに解説します。習い事としてダンスを検討している保護者の方は、選ぶ際の判断材料としてお役立てください。

この記事でわかること

  • 子どもの自己肯定感とは何か、なぜ重要なのか
  • 自己肯定感が低い子どもに見られる傾向や影響
  • ダンスが子どもの自己肯定感を高める理由
  • 自己肯定感が育まれるダンスの具体的な場面
  • 子どものダンススクールを選ぶポイント

目次

子どもの自己肯定感とは|重要性と育まれ方

子どもの自己肯定感とは|重要性と育まれ方

自己肯定感とは、自分の長所だけでなく短所も含めて「ありのままの自分」を受け入れ、自分という存在に価値を感じられる感覚のことです。教育再生実行会議の第十次提言(2017年)は、自己肯定感を2つに整理しています。1つは努力や成果を他者に認められることで育まれるもの、もう1つは得意・不得意を問わず「自分らしさ」をそのまま受け止めることで得られるものです。

子どもの心の成長を考える上で、自己肯定感はその土台となる力です。文部科学省も、子どもの自己肯定感を高めることを教育の一環として重視しており、学校と家庭が連携して育てる必要があるとしています。

出典:立法と調査 2017.9 No.392「子供たちの自己肯定感を育む ― 教育再生実行会議第十次提言を受けて ―」

自己肯定感が子どもに欠かせない理由

自己肯定感の高い子どもは、困難な状況や新しい挑戦に対しても前向きに取り組む傾向があります。教育再生実行会議の第十次提言(2017年)は、自己肯定感を「勉強やスポーツなどで努力することで得られる達成感を通じて育まれるもの」と「短所を含めた自分らしさをありのままに受け止めることで身につくもの」の2つの側面から整理しています。

そして、何事にも積極的に挑戦して自らを高めていく姿勢と、自分らしさを見失わずに力を最大限発揮できるようになることの両方が重要だとしています。

各学校が日頃の教育活動の中で子どもの自己肯定感を育むことを目標に掲げることの大切さも同提言で示されており、自己肯定感は子どもが自信をもって成長し、よりよい社会の担い手になるための土台と位置づけられています。

出典:文部科学省「教育再生実行会議第十次提言 主なポイント」

自己肯定感が低い子どもに見られる影響

自己肯定感の低さは、子どもの意識や行動にさまざまな影響を及ぼすことが、複数の調査から示されています。

文部科学省の調査によると、自己肯定感が高い子どもほど、「難しいことでも失敗を恐れずに挑戦している」という挑戦心、「ものごとを最後までやり遂げてうれしかったことがある」という達成感、「人の役に立つ人間になりたい」という自己有用感、「自分の考えをはっきり相手に伝えられる」という主張性のいずれも高い傾向が確認されています。逆に言えば、自己肯定感が低い子どもは、新しいことへの挑戦を避けがちになり、物事をやり遂げる経験も積みにくくなるという関係が示されています。

また、自己肯定感の低さは「努力しても報われない」という感覚とも関連する傾向があり、学習意欲や将来への前向きな姿勢にも影響を及ぼす可能性があります。

出典:文部科学省「自己肯定感を高め、自らの手で未来を切り拓く子供を育む教育の実現に向けた、学校、家庭、地域の教育力の向上(教育再生実行会議第十次提言本文・参考資料)」

さらに、自己肯定感に関する研究では、低い自己評価が不登校からの回復を妨げる要因のひとつとしても指摘されており、心の安定と学校生活への適応に深く関わることも示されています。

出典:帝塚山学院大学「不登校に関する諸問題」

子どもの自己肯定感を育てる経験

自己肯定感は、生まれ持った性格で決まるものではなく、日常の経験の積み重ねによって変化する力です。文部科学省も「勉強やスポーツなどを通じた競い合いの中で努力することで得られる達成感」が自己肯定感を育む土台のひとつとして示しており、成功体験の積み重ねがその形成に深く関わると位置づけられています。

自分が設定した目標を達成した経験や、努力の結果が周囲に認められた体験が、「自分はできる」「自分の存在に価値がある」という感覚へとつながります。また、良好な人間関係を維持できたという体験がさらに自己肯定感を高めるという好循環も生まれます。

こうした体験は日常の中にあります。習い事や学校生活の中で「できた」という感覚を少しずつ積み重ねていくことが、子どもの自己肯定感を育てる上で重要です。

ダンスが子どもの自己肯定感を高める理由

ダンスが子どもの自己肯定感を高める理由

ダンスは、体を動かすことで運動能力を鍛えるだけでなく、自己表現・仲間との協力・達成体験という側面から、子どもの自己肯定感を育てるのに適した活動です。習い事としてのダンスが自己肯定感の向上に結びつく理由を、4つの観点から整理します。

「できた」の積み重ねが自信に変わる

ダンスのレッスンでは、はじめはできなかった振り付けを少しずつ習得していくプロセスが繰り返されます。「先週はできなかった動きが今日できた」という小さな成功体験が毎回のレッスンで積み重なり、「自分は努力すればできる」という感覚へとつながります。

テストや競技のように明確な正解・不正解があるわけではないため、完成度よりも「挑戦する姿勢」と「成長の実感」が評価される場面が多いのもダンスの特徴です。失敗しても繰り返し取り組める環境は、失敗を恐れずに挑戦し続ける心を育てます。

個性・表現を肯定される場で「その子らしさ」が認められる

ダンスは、同じ振り付けであっても腕の動かし方・表情・身体の使い方によって表現が異なります。子ども一人ひとりの個性がそのまま踊りの魅力になる、と言っても過言ではありません。「あなたのここがよかった」というフィードバックを受ける経験は、「ありのままの自分が認められた」という実感につながります。

言語能力がまだ発達途上にある幼児期・学童期の子どもにとって、ダンスは言葉以外の手段で自分を表現できる貴重な場です。自分の感情や個性を体で表現し、それが受け入れられる体験が、自己肯定感の核となる「自分は価値ある存在だ」という感覚を育てます。

発表会やワークショップを通じて「人前での自信と表現力」を育てる

発表会で舞台に立ち、観客の前でパフォーマンスをやり遂げた経験は、子どもにとって大きな成功体験です。普段の練習とは異なる緊張感の中でも踊り切ったという達成感は、「自分にはできる」という自信につながります。

最初は人前に出ることを怖がっていた子どもも、発表の機会を重ねるうちに徐々に自信がついていく様子は、ダンスの現場でよく見られるものです。「またやりたい」「次はもっと上手く踊りたい」という気持ちは、次の挑戦意欲をつくり出し、自己肯定感の向上と好循環を生みます。

仲間と踊る経験が所属感や協調性を育てる

グループで踊るダンスでは、仲間の動きを観察しながら自分の動きを合わせる協調性が求められます。また、一緒に練習を重ねた仲間と舞台に立ち、やり遂げる経験は、「自分はこのグループの一員だ」という所属感を育てます。

さらに、自分の存在が仲間の踊りを支えていると感じる瞬間や、お互いの頑張りをたたえ合う場面が、子ども同士の信頼関係を深めます。他者と良好な関係を築けたという体験自体が、「自分はこの場に必要な存在だ」という実感につながるでしょう。

子どもの自己肯定感が育つダンスの具体的な場面

子どもの自己肯定感が育つダンスの具体的な場面

ダンスを続ける中で、子どもが自己肯定感を実感しやすい場面は複数あります。保護者として子どもの変化を見守る際の参考にしてください。

はじめて振り付けを覚えられたとき

レッスンで講師の動きを見ながら振り付けを覚え、音楽に合わせて通しで踊れたとき、子どもが感じる達成感は大きなものです。「難しそうだったのに自分にもできた」という体験は、他の場面での挑戦意欲にも波及します。

特にはじめてレッスンを受ける子どもにとって、踊ること自体が未知の体験です。その中で「できた」を経験することで、習い事全体に対する前向きな気持ちが生まれやすくなります。

発表会で舞台に立ち、やり遂げたとき

発表会は、日々の練習の成果を一つの舞台で披露する場です。衣装を着て照明を浴びながら踊り、観客から拍手を受ける体験は、子どもにとって特別な経験となります。

「本番で失敗したらどうしよう」という不安を抱えながらも、仲間とともに舞台に立ってやり遂げた経験は、自己肯定感を大きく底上げします。「やり遂げた自分」に対する誇りが、次の目標へと向かう原動力になります。

先生や仲間に認められたとき

「今日の動きが前より良くなったね」「ここの表現が上手だった」といったインストラクターからの具体的なフィードバックや、仲間からの「すごい」「かっこいい」という言葉は、子どもの自己肯定感を高める重要な経験です。

他者から認められる体験は、「自分のここが評価された」という明確な自信の根拠になります。こうした場面が積み重なることで、子どもは自分の努力が意味を持つと実感し、練習への意欲も高まります。

子どものダンススクールを選ぶポイント

子どものダンススクールを選ぶポイント

ダンスを通じて子どもの自己肯定感を育てるためには、スクール選びも重要な要素です。以下の3つのポイントを確認した上で選ぶようにしましょう。

「できた」を引き出す指導ができる講師がいるか

自己肯定感を育てるためには、技術の指導だけでなく、子ども一人ひとりの「できた瞬間」を見逃さず、適切にフィードバックできる講師の存在が欠かせません。

ダンサーとしての技術が高くても、子どもへの接し方や指導法が適切でなければ、子どもにプレッシャーや苦手意識を与えてしまうことがあります。ダンスと教育の両面を兼ね備えた指導者がいるかどうかを、体験レッスンで直接確認することが大切です。子どもが安心して「できた」を積み重ねられる環境を整えているかどうかが、スクール選びの基準のひとつになります。

画像出典元:JDACダンススクール

JDACダンススクールでは、スポーツ庁・厚生労働省・こども家庭庁後援の研修を受講した有資格の講師が、全クラスの指導を担当しています。子どもの発達段階や個性に寄り添いながら、無理なく自信を育てる指導を行っています。

発表の機会が定期的に設けられているか

発表会やイベントなど、子どもが舞台に立ち、日頃の練習の成果を発揮できる機会が定期的に設けられているかどうかも、ダンススクール選びの重要なポイントです。目標に向かって努力し、その成果を発表する経験は、大きな達成感を生み、自己肯定感を育むきっかけになります。

また、発表の機会があるだけでなく、本番に向けて段階的に準備を進める仕組みが整っているかどうかも重要です。「練習して、目標に向かい、やり遂げる」というサイクルが繰り返される環境が、子どもの成長につながります。

加えて、目標設定や振り返りのための教材を活用していたり、検定制度を通じてできるようになった動きやステップを可視化していたりするスクールでは、発表会以外の日常的なレッスンの中でも「できた」という達成感を継続的に積み重ねやすくなります。小さな成長を見える形で確認できる仕組みがあるかどうかも、スクール選びの際に確認したいポイントです。

年齢・スキル別のクラス編成になっているか

自己肯定感を育てるためには、子どもが「自分にもできる」と感じられるレベルのレッスンを受けられることが前提です。年齢やスキルが大きく異なる子どもが同じクラスで学ぶ環境では、比較による劣等感が生まれやすく、自信を失うきっかけになることもあります。

年少・年長・小学校低学年・中学年・高学年など、年齢とスキルに応じてクラスが細かく分けられているスクールを選ぶことで、子どもが無理なく「できた」を積み重ねやすい環境が整います。

まとめ

まとめ

自己肯定感は、子どもの学習意欲・対人関係・挑戦意欲など多くの面に関わる、心の根幹ともいえる力です。生まれ持った性格で決まるものではなく、日常の経験、とりわけ成功体験の積み重ねによって育てることができます。

ダンスには、「できた」という小さな達成体験・個性を肯定される場・発表という目標に向けた挑戦・仲間との協力という、自己肯定感を育てる要素が自然と組み込まれています。運動能力やリズム感の向上と同時に、子どもの内面的な成長も促せる習い事として、保育園・幼稚園年代から小学生まで幅広い年齢層に適しています。

画像出典元:JDACダンススクール

JDACダンススクールでは、年齢やスキルに合わせたクラス編成と、専門資格を持つ講師による丁寧な指導を通じて、お子さまが自信を育てられる環境を整えています。少しでも興味をお持ちの方は、ぜひ無料体験レッスンへお気軽にお申し込みください。

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この記事を監修した人

久岡 和也

一般社団法人ダンス教育振興連盟JDAC 代表理事 久岡 和也

「ダンス×教育」をライフワークに、大学・専門学校の委員・講師、学術団体委員、ダンス大会審査員などを歴任。
「ダンスで社会に新しい価値を創る」という理念のもと、教育型ダンススクールの全国展開や、高齢者向け介護予防プログラムの開発など、企業・自治体と連携した社会的取り組みを推進。

一般社団法人日本盆踊り協会 共同代表、一般社団法人日本スポーツチームアセスメント協会 理事、スポーツ産業推進協議会 委員として、「教育」「健康・スポーツ」「文化」を中心に活動領域を広げ、各分野の発展に寄与している。

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